JPA2025_NetworkTutorial_JunKashihara.pdf

JunKashihara 68 views 104 slides Sep 05, 2025
Slide 1
Slide 1 of 104
Slide 1
1
Slide 2
2
Slide 3
3
Slide 4
4
Slide 5
5
Slide 6
6
Slide 7
7
Slide 8
8
Slide 9
9
Slide 10
10
Slide 11
11
Slide 12
12
Slide 13
13
Slide 14
14
Slide 15
15
Slide 16
16
Slide 17
17
Slide 18
18
Slide 19
19
Slide 20
20
Slide 21
21
Slide 22
22
Slide 23
23
Slide 24
24
Slide 25
25
Slide 26
26
Slide 27
27
Slide 28
28
Slide 29
29
Slide 30
30
Slide 31
31
Slide 32
32
Slide 33
33
Slide 34
34
Slide 35
35
Slide 36
36
Slide 37
37
Slide 38
38
Slide 39
39
Slide 40
40
Slide 41
41
Slide 42
42
Slide 43
43
Slide 44
44
Slide 45
45
Slide 46
46
Slide 47
47
Slide 48
48
Slide 49
49
Slide 50
50
Slide 51
51
Slide 52
52
Slide 53
53
Slide 54
54
Slide 55
55
Slide 56
56
Slide 57
57
Slide 58
58
Slide 59
59
Slide 60
60
Slide 61
61
Slide 62
62
Slide 63
63
Slide 64
64
Slide 65
65
Slide 66
66
Slide 67
67
Slide 68
68
Slide 69
69
Slide 70
70
Slide 71
71
Slide 72
72
Slide 73
73
Slide 74
74
Slide 75
75
Slide 76
76
Slide 77
77
Slide 78
78
Slide 79
79
Slide 80
80
Slide 81
81
Slide 82
82
Slide 83
83
Slide 84
84
Slide 85
85
Slide 86
86
Slide 87
87
Slide 88
88
Slide 89
89
Slide 90
90
Slide 91
91
Slide 92
92
Slide 93
93
Slide 94
94
Slide 95
95
Slide 96
96
Slide 97
97
Slide 98
98
Slide 99
99
Slide 100
100
Slide 101
101
Slide 102
102
Slide 103
103
Slide 104
104

About This Presentation

日本心理学会第89回大会のチュートリアル企画「心理ネットワークアプローチ入門:横断ネットワーク分析の結果を上手に解釈しよう」用に作成したスライド資料です。

横断データの心理ネットワーク分析は驚くほど簡単�...


Slide Content

日本心理学会第 89回大会
2025年9月5日
樫原潤(広島大学)
心理ネットワークアプローチ入門:
横断ネットワーク分析の結果を上手に解釈しよう
1/104

開始に先駆けてのお願い
◼Confitの「参加者用ログイン」で,本 TWSのページを
ご確認ください
•コメント機能を活用し, TWSに必要な情報をまとめています
•本日のスライド資料やコードを共有しています
※本TWSは,「横断ネットワーク分析の結果をどう解釈するか」の
レクチャーが中心となります
※R,RStudio, JASPの使い方にも触れますが,これらの統計解析
ソフトウェアを実際に動かすことまでは求めません
2/104

昨年度開催の TWS
◼「横断ネットワーク分析も,案外簡単にできるのでやって
みよう!」がコンセプト
https://note.com/jun
kashihara/n/nd6d79
9e6b7fe
3/104

本TWSの目的
◼横断ネットワーク分析の 結果を解釈する力 を鍛える!
•横断ネットワーク分析を実施する場面だけではなく,その分析を
使った論文や研究発表を読み解く場面でも役立ててほしい
※Epskampetal.(2018)
をもとに作図
4/104

本TWSの構成
◼心理ネットワークアプローチ / 分析の概要
◼横断ネットワーク分析の体験談:解釈に四苦八苦した軌跡
◼原理やガイドラインを確認しよう!
◼結果の解釈にトライしよう!
◼おまけ: RやJASPのHow to
5/104

心理ネットワークアプローチ /
分析の概要
6/104

心理ネットワークアプローチとは①
◼心理統計学者 DennyBorsboomが創始し,多くの臨床
心理学者を沼らせたアプローチ
https://dennyborsboom.com/
https://www.uni-marburg.de/en/
fb04/team-hofmann/team/prof-
dr-stefan-g-hofmann
7/104

心理ネットワークアプローチとは②
◼PsychoSystemsグループによって急速に発展
https://dennyborsboom.com/https://www.
adelaisvoranu.com/
http://sachaepskamp.
com/
https://www.nsmd.eu/
organisation/people/
waldorp-laurens
8/104

ネットワークというものの見方
うつ病
抑うつ 不眠 無価値観
e
1 e
2 e
4
食欲不振
e
3
抑うつ 不眠
食欲不振
無価値観
DSM的な発想から,臨床実践の
現実に則したものの見方へ
クライエントは, 「概念」ではなく
「症状の連鎖」に苦しんでいる
セラピストが介入できるのは,
「症状」や「連鎖」のみ であり,
「概念」は直接攻撃できない
※樫原(2021)より引用 9/104

ネットワーク分析とは①
◼多変量が相互作用してできる複雑系を推定・視覚化する
※Borsboometal.(2021) より引用※Epskampetal.(2018)をもとに作図
10/104

ネットワーク分析とは②
◼横断ネットワーク分析の場合は,「エッジ=偏相関係数」
の場合がほとんど
※Epskampetal.(2018)をもとに作図
•ただし,「どのエッジをネットワークに
含めるか」を何かしらのアルゴリズムで
判断しているので, 純粋な偏相関表とは
一致しない
•他のタイプの相関を指定することも,
技術的には可能
※偏相関:モデルに含まれる他のすべての変数
の影響を統制したうえでの相関
11/104

ネットワーク分析とは③
◼複雑系がもつ大域的 / 局所的特徴を要約する
※Epskampetal.(2018)をもとに作

※Epskampetal.(2018)
をもとに作図
横断ネットワーク分析の場合:各ノード
(個別症状)のもつ局所的特徴を, 3種類
の「中心性指標」 として要約できる
・強度:他症状への直接的な影響力
・近接性:他症状との距離的な近さ
・媒介性:症状間を媒介する機能
12/104

臨床以外の領域への広がり
◼例①:社会心理学の態度研究
•態度を「非常に嫌い~非常に好き」のスケールではなく, 「様々
な信念や評価が織りなす複雑系」 で捉える (Dalegeet al., 2018)
•態度の極性化現象の動的シミュレーション も(Dalegeet al., 2022)
◼例②:パーソナリティ研究
•「ビッグ 5を成すコンポーネント同士が織りなす相互作用」 を検討
し,複雑なパーソナリティの全容がわかる (Cramer et al., 2012)
13/104

体系的テキストも翻訳されました!
◼ぜひ今日,第一歩を踏み出しましょう!
Isvoranuetal.(2022)
樫原・小杉 (監訳)(2024) 14/104

横断ネットワーク分析の体験談:
解釈に四苦八苦した軌跡
15/104

決して完璧ではない例にまず触れよう
◼本TWSの企画趣旨文より抜粋
◼自分で書いていて,めっちゃ耳が痛い・・・
•「振り返ってみて,あの解釈には無理があったな」も,「短絡的
な解釈にならないよう,自分なりに工夫していたな」もある
•「統計学的に見て理想的」とはいかない 応用研究のなかでどう
解釈をひねり出すか は,がんばりどころといえる
このアプローチに連なる横断ネットワーク分析は近年頻繁に活用されて
いるが,先行研究のなかには 統計学的原理を飛び越えた拡大解釈 をした
ものや, 分析結果のごく一部しか解釈に生かせていない例 が多い。
16/104

完璧ではない研究例 ×2
◼初期衝動の研究と,臨床試験とのコラボ
Kashihara & Sakamoto(2023) Ishikawa et al.(2025)
17/104

JPR論文:位置づけ・目的
◼樫原のなかでの過渡期
•「うつ病のスティグマ低減」の目標設定に疲れ,「サポート行動
促進のための教育開発」の目標を掲げてみた
•自分のなかでネットワーク分析がアツくなったので,とりあえず
適用してみた
◼目的:「うつ病患者に対するサポート行動の利益・コスト
認知」のうち,何が中心的なのかを特定する
•Kashiharaetal.(2020)の自由記述分類で特定された様々な種類の
利益・コスト認知を単項目で尋ね,ネットワーク構造を推定
18/104

JPR論文:方法・結果①
◼大学生297名が対象,場面想定で質問紙の回答を求める
•「援助する / しない」×「利益/ コスト」の 4種類にわたって
ネットワークを推定 (EBICglassoアルゴリズム )
※中心性指標のスコアに沿った局所的解釈を主軸に
「援助コストの中核は d1だ!」 19/104

JPR論文:方法・結果②
◼曲がりなりにもネットワーク比較をやってみる
•密度の指標として,「エッジの重み
(絶対値)の平均」や「実際に引かれた
エッジの本数の割合」に着目
→「援助コスト (A)」「非援助利益 (D)」
のネットワークは他より密だ,という
大域的特徴を浮き彫りに
※ネットワーク比較検定 (van Borkuloet al.,
2023) は,同一のノード群からなる複数
ネットワークの比較にしか適用できない
20/104

JPR論文:結果の解釈
◼「各ネットワークのなかで中心性指標のスコアが大きかっ
たノード」を 「今後の介入のターゲット」とみなす
•「中心性指標バンザイ!」の局所的解釈
◼相対的に密度の高かった「援助コスト」「非援助利益」
について, 「教育的介入で重点的に扱うべき」と論じる
•「密度が高い=影響が伝播しやすくやっかい」と想定しつつの
大域的解釈
21/104

JPR論文:当時の自分へのダメ出し①
◼横断的解析の結果だけを見て 「介入ではこうすべき」を
論じるのは,明らかに飛躍
•縦断的解析であれば,「ノード間の時点をまたいだ予測」がわか
るので,まだ説得的
◼エッジの正負・強弱も含めて「なんでここはこんな関連に
なっているのか」と, 地道に素朴に解釈してもよかった
•「こういうコストを気にかける人は,確かにこういうコストも
懸念しそうだ」と一つひとつ納得できれば,知見総体でみたとき
の「もっともらしさ」が増す
22/104

JPR論文:当時の自分へのダメ出し②
◼中心性指標を標準化スコア (z値) で見ていた のでは,各
ノードの機能を深く理解できない
•強度は「そのノードに接続
されたエッジの重み (絶対値)
の平均」であり,媒介性は
「媒介する回数」であるはず
※社会ネットワーク分析の指標を
そのまま心理ネットワークに
適用することへの疑問視もある
23/104

JPR論文:当時の自分をほめたい点
◼局所的解釈だけでなく, 大域的解釈も試みたのはえらい!
•当時は,「中心性指標が最も大きいものを特定しておしまい」が
まだまだ多かった
•今も昔も,「そのネットワークはそもそもどんな特徴を持ってい
るのか(疎か密か,など )」をすっ飛ばした例が多い
◼複数ネットワークの比較をよく実践した!
•ネットワークの大域的特徴を把握しようにも,もとが心理変数な
ので,単体では考察が深まらない
24/104

子どもCBT研究:概要
◼子ども対象の認知行動療法 (CBT) プログラム
•小サンプル (各国N= 30) の日豪比較
•石川信一先生 (同志社大学 )とJennifer Hudson (Black Dog Institute)
とのコラボ
•「Th/Chの発するポジ・ネガ感情語」の相互作用を検討 (横断)
◼「N= 30で横断ネットワーク分析って,まともに結果出る
のかな?」と内心そわそわ
25/104

子どもCBT研究:背景①
◼不安症の子どもが対象の Cool Kidsプログラムが豪州で
開発され,日本版として JACA-CBTが走り出した
https://aifs.gov.au/research_programs/
evidence-and-evaluation-support/cfc-p
rogram-profiles/cool-kids
https://ishinn.doshisha.ac.
jp/project.html 26/104

子どもCBT研究:背景②
◼CBTを実際に進めるなかで, 「お国柄だなぁ」と思える
光景が浮き彫りになってきた
•「自分の不安を言葉にして,うまく対処できるようになろう」
という目標は日豪共通
•豪州の場合は, “I’m scared”や“You feel fear”など,具体的な感情
語をベースにしたやり取りが初期からみられる
•日本の場合は,「困る」「いやだ」などの漠然とした感情語や,
「ずしん」「べちょ」などの擬音語を足掛かりに,時間をかけて
徐々にTh-Ch間コミュニケーションが形成されていく
27/104

子どもCBT研究:目的・方法
◼Thが感じる「現場で起きている変化」を,どうにか定量
的に表現できないか
•予算やマンパワーの制約上,録音と感情語の分類を全セッション
行えなかったが,最初と最後のセッションのデータはある
•「ポジ/ネガ感情語」や,その下位分類の「不安語」「擬音語」
についての頻度がすでに求まっている
•Th/Chの「ポジ /ネガ感情語」の相互作用 をネットワーク分析で
視覚化し, 「Pre vs Post」と「日本 vs 豪州」の2軸で比較すれば,
「各国の現場で起きている変化」の特徴を捉えられるのでは?
⇒日本への適用を今後一層推進するうえでのヒントになりそう
28/104

子どもCBT研究:結果・解釈
初回セッションの「 Th-Ch間の相互
作用の有無」が,日豪の現場の実感
とよく一致する
そんな日本データでも,最終セッショ
ンでは「Th-Ch間の相互作用」が生ま
れている
※ガウシアン・グラフィカルモデル
(GGM)を推定
※ネットワーク比較検定では,有意差
は検出されず
29/104

子どもCBT研究:振り返って思うこと
◼「極小サンプル」でも,ちゃんと結果出るんだ!
•「N= 30ではエッジが 1本も検出されないのでは?」と思っていた
※技術的な限界は,もちろん明示が必要だけど
◼現場の実感を届けるための「声」になれるんだな
•質的分析では,その界隈の人にしか響かない
•「考察で言及」だけだと,「日本ってそうなんだ」がなかなか伝
わらない
•「N= 30」は,臨床実践としては「極小サンプル」ではないので,
限界を承知しつつ果敢に挑むのが大事なんだな
30/104

原理やガイドラインを確認しよう!
31/104

(横断)ネットワーク分析の原理①
◼隣接行列がもつ情報を可視化している
•社会ネットワーク分析の場合 …
010
101
010
Mike
Anna
Lucy
MikeAnnaLucy
Mike
Anna
Lucy
32/104

(横断)ネットワーク分析の原理②
◼「重み行列」からもネットワークを可視化できる
•関連の「強度」「正負」を表せる
040
40−1
0−10
Mike
Anna
Lucy
MikeAnnaLucy
Mike
Anna
Lucy
33/104

(横断)ネットワーク分析の原理③
◼心理変数の場合は,「重み行列 ≒偏相関行列」となる
•アルゴリズムを選択し,データから推定する
0 0.50.40 0−0.1
0.5 00.3−0.30 0
0.40.30 0 0 0
0−0.30 00.40.3
0 0 00.400.2
−0.10 00.30.20
A1
A2
A3
S1
S2
S3
A1 A2 A3 S1 S2 S3
「正則化」の処理を施すと,小さい偏相関
係数がゼロに縮約される
34/104

(横断)ネットワーク分析の原理④
◼ペアワイズ・マルコフ確率場 (PMRF) から適切なモデルを
選択して分析する
•無向(=矢印なし )ネットワークモデルの総称
◼代表的なものは以下の 3種類
•連続データ:ガウシアン・グラフィカルモデル
(GGM; Epskamp, Waldorp, et al., 2018)
•二値データ:イジングモデル (Epskamp, Maris, et al., 2018)
•混合データ:混合グラフィカルモデル
(MGM; Haslbeck& Waldorp, 2020)
35/104

推定(モデル選択 )のアルゴリズム
◼以下の4種類が存在 (※テキスト第 7章を参照 )
•閾値処理
•枝刈り
•モデル探索 (ggmModSelectアルゴリズムなど )
•正則化(EBICglassoアルゴリズムなど )
※「合わせ技」もできる
◼一番よく見るのは,正則化の EBICglassoアルゴリズム
•サンプルサイズが小さい場合 (といっても N= 300程度),感度などの面で
パフォーマンスが比較的良好 (Isvoranu& Epskamp, 2023)
36/104

子どもCBT研究の振り返り
オーストラリアの最終セッションで
「エッジなし」となったのは,「 Th
とChの相互作用が皆無」というより
も,「サンプルサイズが小さすぎて
エッジを検出できない」という事象が
疑われる
その他のエッジについても, ブート
ストラップ信頼区間は確認したい
37/104

正確性と安定性
◼推定の精度を,各種のブートストラップ法で検討できる
•ノンパラメトリック・ブートストラップ法
→各エッジの重みの正確性を検討
•ケースドロップ・ブートストラップ法
→各種中心性指標の安定性を検討
38/104

解釈する上での Tips①
◼推定アルゴリズム とサンプルサイズ に気を配ろう
•「エッジ=純粋な偏相関」ではない
•「エッジがない」ことに過度な意味づけをするのはリスキー
◼ブートストラップ信頼区間で, 推定の精度 を確認しよう
•「エッジの重み」や「中心性指標」の数値の一つひとつについて,
どれだけ当てにできるのかがわかる
•全体的に精度が低めでも,「このエッジはわりあい正確」「この
中心性指標は比較的安定」とわかる場合がある
39/104

Cf)サンプルサイズ設計法
◼Rパッケージも存在するが, 通常の検定力分析ほどお手軽
ではない
•「期待される偏相関行列」の指定が必要らしい
•「感度0.6の推定パフォーマンスを 0.8の確率で達成したい」など,
構想力が問われる
Constantin et al.(2023)
40/104

中心性指標をめぐる議論
◼当初定番だった「強度・近接性・媒介性」のうち, 近接性
と媒介性は疑問視されるように
•社会ネットワーク分析から応用された指標
•「物理的な実体」同士の「観測可能な関連」を検討しているので
あれば,「近接」「媒介」の意味もわかるが …
Bringmann et al.(2019) 41/104

解釈する上での Tips②
◼中心性指標への依存をやめよう
•近接性や媒介性が強い意味をもつわけではないし,強度の安定性
について十分な数値が得られるとは限らない
•そもそも,「他のノード群と関連が強い」というのと「介入すれ
ばシステム全体の変容が見込める」というのはイコールではない
◼研究文脈と紐づけて, 「このエッジ (群)は興味深い」を
発見しよう
•「希死念慮と関連が強いのはこのノードか!」や,「この辺りの
変数がコミュニティを成すのは意外」など
42/104

ただし…ノードの付置は絶対ではない
◼関連の強いノード同士が近くに付置されるが, 入力値が
少し変わると付置が大きく変わることもある
•「マシンやソフトウェアが変わっただけで,裏返しにしたような
付置になった」ということもよくある
•複数のネットワークを比較する際には,平均レイアウトを用いる
ことが推奨されている
◼付置よりも, エッジの太さに着目して読み取るとよい
•コミュニティ検出を本格的にやるなら,視覚的判断だけでなく
探索的グラフ分析 (Golino & Epskamp, 2017)を実行したい
43/104

解釈する上での Tips③
◼ノードやエッジを局所的に解釈するだけではなく, ネット
ワーク全体を見て大域的に解釈しよう
•エッジの本数や重みの平均値が,密度を測る良い指標となる
•「検討したかった心理現象の全容・システム」と言われたときに,
腑に落ちるかどうか?
◼何かしらの ネットワーク比較 ができれば,大域的解釈の
幅が広がる
•サブグループ分析や,事前事後比較など,何かしらの比較ができ
ないか検討してみるとよい
44/104

ただし…ミスリーディングな比較に注意
◼「レイアウトが統一されていない」「エッジの太さのス
ケーリングが統一されているか怪しい」という例が多い
•「群間でえらく様相が異なるな!」の印象になってしまう
Lutz et al.(2018) 45/104

ガイドライン論文をぜひ参照しよう!
◼横断ネットワーク分析の報告ガイドライン
•「報告」のガイドラインは,「読者目線でのチェック」にもその
まま役立てられる
Burger et al.(2023)
46/104

本TWSで割愛した観点①
◼データセットや変数の特徴を把握する
•どういった測定尺度が用いられていたか? (潜在変数構造を念頭に
おいた質問紙か? )
•各変数の分散や得点分布は?
◼サブグループの選定や投入する変数の選択について,どの
ように判断したかを明確化する
•バークソン・バイアス (選抜効果)の疑いはないか?
•どこからどこまでの変数をネットワークに投入するのか?
•単項目と合計得点のどちらでノードを作るのか?
47/104

本TWSで割愛した観点②
◼合流点(collider)バイアスに留意する
•「A→ B ← C」という真の構造があった場合,推定されたネット
ワークでは AとCの間に予期せぬ負のエッジが引かれてしまう場合
がある
◼欠損値を適切に処理する
•各変数について,どのぐらいの割合で欠損値が発生していたか?
•欠損値処理 (完全情報最尤推定法など )は施されているか?
•欠損値処理をせず EBICglassoやggmModSelect等のアルゴリズム
を実行すると,ペアワイズ削除が適用されるが,それで OKか?
48/104

結果の解釈にトライしよう!
49/104

分析の実例から学ぶことの大事さ
◼「統計的関連」をどう解釈するかは, 最終的には応用研究
者の手に委ねられている
•ネットワーク分析に限らず,心理統計の分析全般がそう
◼具体的な先行研究のネットワークを見て, 解釈にトライ
しよう!
•ノードやエッジについての局所的解釈も,ネットワーク総体を
見ての大域的解釈も,場数が大事
※自分のテーマに近い分析例を探し,相互発表するなども良い訓練
になるかも?
50/104

ピックアップする論文
◼Cervinetal.(2020)
•ノード数が手ごろで,専門どんぴしゃでなくても解釈しやすそう
•図がきれいだし (重要),グループ間比較もできる
•オープンアクセスのため,題材として取り上げやすい
https://doi.org/10.1016/
j.jad.2020.03.090 51/104

Cervin et al. (2020): 序論
◼強迫症の子ども が抱える, うつ・不安症状の機能 に着目
•強迫症と,うつ病や不安症との併存率は高い
•うつ・不安症状が強いほど,強迫症状が強まり,治療アウトカム
も悪くなるといった悪影響が指摘されている
•「うつや不安が,多様な要素を含む強迫症のどこと相互作用して
病理を形作っているか」までは明らかになっていない
◼「調査の実施環境や国によって,ネットワーク構造に違い
は出てくるか?」ということも検討
※論文の序論セクションでは,この辺りの記述が薄い
52/104

Cervin et al. (2020): 方法①
◼4か国の子どもを対象に質問紙調査を実施
•スウェーデン,イタリア,チリ,スペイン
•スウェーデンではクリニックのみでデータ収集,スペインでは
クリニックと学校で,チリとスペインでは学校のみで収集
•平均年齢は国によってばらつくが, 13歳ちょっとの調査が多い
◼強迫症については次元ごとに得点化,うつ・不安について
は因子ごとに得点化
•「うつ」や「不安の下位因子」が,「強迫の諸症状」とどう相互
作用するか,という着眼
53/104

Cervin et al. (2020): 方法②
◼下記の4サブグループに分け,ネットワーク構造を推定
•スウェーデンとスペイン (クリニック ):161名
•イタリア (学校):1,167名
•チリ(学校):1,016名
•スペイン (学校):808名
◼推定には EBICglassoアルゴリズム (正則化)を利用
•ハイパー・チューニングパラメータの値は明記なし
54/104

強迫症状
D/Ch: 疑念・確認
Obs: 強迫観念
Hoard: ためこみ
Wash: 洗浄
Order: 順序付け
Neut: 打ち消し
うつ症状
Dep: うつ症状
不安症状
Panic: パニック不安
Social: 社交不安
GAD: 全般性不安
Sep: 分離不安
図を眺めてみての気づき?
大域的/局所的解釈や,技術的限界の考察
など
55/104

Cervin et al. (2020): 結果の続き
◼ブリッジ中心性 (期待影響度 )を算出
•ブリッジ中心性:通常の中心性指標と違い,「コミュニティを
またぐエッジ」のみを考慮して計算
•期待影響度:強度が「そのノードに接続されたエッジの絶対値の
平均」であるのに対し,絶対値せずプラスマイナスを考慮
56/104

Cervin et al. (2020): 考察
◼サブグループ比較の部分にフォーカスした記述が少ない …
•「クリニック」のネットワークが疎のように見えるとか,「うつ
―全般性不安」の関連は学校サンプルの場合目立たないとか,
いろいろ掘り下げがいがあるのに …
•ネットワーク比較検定をやっておけば,考察しやすかったかな?
ネットワーク全体の接続性の比較ができるし,エッジの重みにつ
いてオムニバス検定と一対比較ができる
57/104

近年のトレンド①
◼複数の次元からなるネットワークを構築 することが増えた
•かつては,「 PTSDの症状ネットワーク」といった形が多かった
•そこから,「うつ・不安の併存ネットワーク」の形が増えた
•今では, risk/protective双方の要因を含めることが推奨されている
Lunanskyet al.(2021) 58/104

近年のトレンド②
◼横断データに飽き足らず, 縦断データでネットワーク分析
を実施する試みが増えた
•経時的効果として,有向エッジを視覚化できる
→ 影響の方向性まで含めて議論できる
◼縦断データのデザインに応じて, 様々な分析が発展した
•経験サンプリング法でデータ収集すれば, N= 1の解析もできる
•時点数の少ないパネルデータに対応したネットワーク分析 (panel-
GVAR)も存在する
59/104

横断データ分析の意義もやはりある
◼「横断データ分析で示唆を得て,縦断データ分析や介入
研究で深く検証する」 というパターンは世の中に多い
•「喫煙」と「肺がん」の関連も,最初は横断データ分析で明らか
になった
•心理の場合,縦断データを測定しても無意味な場合や,介入が
現実的に困難な場合も多い
◼横断ネットワーク分析もうまく使えば有用!あとは,
「研究文脈と紐づけた解釈」 をがんばりましょう!
60/104

おまけ: RやJASPのHow to
61/104

おまけの主旨
◼2024年度TWSの演習スライドを,ほぼそのまま再掲
•ざっとスクロールして,「案外簡単そうだな」と思ってほしい
•この場では,レクチャーで強調した箇所と対応する部分のみ紹介
•ぜひTWS後に,Rのサンプルコードを動かしてみてください!
(Confitログインページから,本シンポジウムのコメント欄を確認 )
•JASPもぜひ!
62/104

Rの基本操作①
◼オブジェクトを作る
•作ったオブジェクトを,後の分析で活用する
63/104

Rの基本操作②
◼パッケージのインストールと読み込み
•インストールは初回のみ,読み込みは毎回
※#でコメントアウトしておけば,毎回インストールせずに済む
※パッケージの説明書 (reference manual) はweb検索で入手できる
→ 「qgraphpackage in r」でググろう!
64/104

ネットワークの描画①
◼とりあえず qgraph関数を実行してみる
※シンプルなコードから徐々にアレンジするのが鉄板!
65/104

ネットワークの描画②
◼引数(ひきすう ; arguments) を追加指定していく
•関数のヘルプをまず参照しよう
•groups引数を追加すると …?
66/104

ネットワークの描画③
◼Q1:引数をあと 2つ追加して,右の図を作成しよう
•関数のヘルプで, Important additional argumentsを参照しよう
67/104

ネットワークの描画④
◼満足いく図ができたら, PDFできれいに保存しよう
※JPG等がほしい場合は,「 PDFで作図→ 無料変換サイトを活用」
がおすすめ!
•空白のPDFを作成し (1行目),そのPDF上で作図 (2行目)したあと,
PDFファイルを閉じている (3行目)
※PDFがなぜか開けない場合は, dev.off()を繰り返し実行
68/104

bootnetによる推定・描画①
◼横断ネットワーク分析には, bootnetパッケージが便利!
•重み行列を得る前の,ローデータから分析を実行できる
•よく使われる推定アルゴリズムは,一通り実行できる
•ブートストラップ法で,推定の正確性・安定性を評価できる
◼何はともあれ,インストールして読み込もう
69/104

bootnetによる推定・描画②
◼練習用に,サンプルデータを読み込もう!
•メイン関数の estimateNetworkのヘルプに,サンプルデータの
取得方法が書いてある
※良いパッケージのヘルプには,明瞭な Examplesがついている
70/104

bootnetによる推定・描画③
◼estimateNetwork関数で推定
•推定結果のオブジェクトを確認すれば,大域的特徴に関わる情報
が手に入る
71/104

bootnetによる推定・描画④
◼続けて, plot関数で描画
72/104

中心性指標のプロット
◼bootnetで得たネットワーク構造に対し, qgraphの
centralityPlot関数を実行
※scaleは“raw”にする(z値で標準化しない )
のが近年では推奨されている
73/104

エッジの重みの正確性
◼各エッジの重みについて,ブートストラップ信頼区間
(BCI)を求め,推定の正確性を検討

※灰色の横線が BCIを表す
※計算に時間がかかるといっても,
発表者ノート PCで2分程度
74/104

中心性指標の安定性①
◼一定数のサンプルをふるい落とし,中心性指標の順位が
いつまで保たれるかを検討
※色付きの影の縦線が BCIを表す
※計算に時間がかかるといっても,
発表者ノート PCで2分程度
75/104

中心性指標の安定性②
◼先ほどの BCIの情報を,相関安定性 (CS) 係数として要約
•強度(strength): CS(cor= .70) = .75
•近接性(closeness): CS(cor= .70) = .67
•媒介性(betweeness): CS(cor= .70) = .67
※CS(cor= .70)とは,「フルサンプルとの間で中心性指標の相関 .70
を維持する場合,何 %までサンプルをふるい落とせるか」を表す
※CS(cor= .70)は0.25 を超えているべきであり, 0.5 を超えるのが
より望ましい (Epskampet al., 2018)
76/104

ネットワーク比較①
◼複数のネットワークを比較することもできる!
•図をきれいに整えたうえで,視覚的に比較
•ネットワーク比較検定 (van Borkuloet al., 2023) の実施
◼何はともあれ, NetworkComparisonTestパッケージを
読み込もう
77/104

ネットワーク比較②
◼先ほどのビッグ 5データから,男女別のサブセットを作成
78/104

ネットワークの視覚的比較①
◼男女それぞれのネットワークを推定,推定結果のオブジェ
クトを閲覧,並べてプロット
79/104

ネットワークの視覚的比較②
◼Q2: このプロットのどこが不完全でしょう? (2か所)
80/104

ネットワークの視覚的比較③
◼適切な比較のためのもうふた手間
•平均レイアウトの定義
•エッジの重みに関する最大値の定義
81/104

ネットワークの視覚的比較④
◼これで,安心して視覚的比較ができる!
82/104

ネットワーク比較検定①
◼「並べ替え検定」の原理を活用
•反復計算を伴うぶん,実施に多少時間がかかる
◼3種類の比較検定が実施できる
•大域的強度検定 :
総体としてのネットワーク構造に差異は認められるか?
•オムニバス検定 :
少なくとも 1本以上のエッジに差異は認められるか?
•特定のエッジについての検定 :
「他でもないこのエッジ」について差異は認められるか?
83/104

ネットワーク比較検定②
◼「男女間でネットワーク構造に大差はなさそう」の印象を
裏付ける結果に
•大域的強度検定 :p= .617
•オムニバス検定 : p= .712
•特定のエッジについての検定 :p< .05のエッジもありはする
84/104

Rでもっと練習したい!という人へ
◼日本語のチュートリアル論文や教科書がおすすめ!
•手を動かすとともに,原理のさらなる勉強を!
Isvoranuetal.(2022)
樫原・小杉 (監訳)(2024)国里他(2023)
85/104

JASPとは?①
◼アムステルダム大学で開発された, GUI統計解析ソフト
86/104

JASPとは?②
◼GUI統計解析ソフトらしからぬ,至れり尽くせり感!
•無料!
•アムステルダム大学のメンバー+ Scientific Advisory Board
→ 発展的分析もできる! (ネットワーク,ベイズ,メタ分析 …)
•「実行」キーを押す前から,サクサク分析してくれる!
•分析モジュールごとに,サンプルデータを提供してくれている!
•ユーザーのコミュニティに直接アクセスできる!
※SPSSの立場は・・・
87/104

JASPによるネットワーク分析①
◼右上の+マークをクリック, Networkにチェック
https://jasp-stats.org/
88/104

JASPによるネットワーク分析②
◼ネットワーク分析用のサンプルデータをまず入手
•左上の3本線アイコンから, Open → Data Libraryとたどる
89/104

JASPによるネットワーク分析③
◼サンプルデータを開き, [Network]のアイコンをクリック
•ベイズ版のオプションもある! (が,今回は Classicalを選択)
90/104

JASPによるネットワーク分析④
◼ネットワークに投入する変数を指定する
•変数群を指定したそばから,サマリーが勝手に計算される。。。
91/104

JASPによるネットワーク分析⑤
◼出力したいプロット / 表にチェックを入れる
•チェックしたそばから,勝手に描画される。。。
92/104

JASPの短所
◼超簡単なぶん,機能が限られている
•見たところ,縦断データ分析には対応していない?
•プロットのオプションも, Rの場合ほど充実していない
•「分析がうまくいかなかった場合」に対処ができない
•「最新の分析」「元からある分析のニュースタンダード」は,
まずRに実装される
◼GUIの常として,分析の中身の理解につながらない
•何をやっているのかが実感できないと,他人に説明できない
93/104

JASPをもっと学ぶためのリソース
小杉(2022)清水・山本 (2022)
Huthetal.(2023)
94/104

オンラインコミュニティのご案内
◼ぜひ,独りではなく,一緒にがんばりましょう!
•Slackで“PsychNetworksJapan”コミュニティを運営中
•「とりあえずつながる」ことから始めましょう
https://note.com/junkashihara/n/n71752ea65086
95/104

文献
Borsboom, D., Deserno, M. K., Rhemtulla, M., Epskamp, S., Fried, E. I., McNally,
R. J., ... & Waldorp, L. J. (2021). Network analysis of multivariate data in
psychological science. Nature Reviews Methods Primers, 1, Article 58.
https://doi.org/10.1038/s43586-021-00055-w
Bringmann, L. F., Elmer, T., Epskamp, S., Krause, R. W., Schoch, D., Wichers,
M., ... & Snippe, E. (2019). What do centrality measures measure in
psychological networks?Journal of Abnormal Psychology,128(8), 892–903.
https://doi.org/10.1037/abn0000446
Burger, J., Isvoranu, A.-M., Lunansky, G., Haslbeck, J. M. B., Epskamp, S.,
Hoekstra, R. H. A., Fried, E. I., Borsboom, D., & Blanken, T. F. (2023).
Reporting standards for psychological network analyses in cross-sectional data.
Psychological Methods, 28(4), 806–824. https://doi.org/10.1037/met0000471
96/104

文献
Cervin, M., Lázaro, L., Martínez-González, A. E., Piqueras, J. A., Rodríguez-
Jiménez, T., Godoy, A., ... & Storch, E. A. (2020). Obsessive-compulsive
symptoms and their links to depression and anxiety in clinic-and community-
based pediatric samples: A network analysis. Journal of Affective Disorders,
271, 9-18.https://doi.org/10.1016/j.jad.2020.03.090
Constantin, M. A., Schuurman, N. K., & Vermunt, J. K. (2023). A general Monte
Carlo method for sample size analysis in the context of network models.
Psychological Methods. Advance online publication. https://doi.org/10.1037/met0000555
Cramer, A. O. J., Van der Sluis, S., Noordhof, A., Wichers, M., Geschwind, N.,
Aggen, S. H., ... Borsboom, D.(2012). Dimensions of normal personality as
networks in search of equilibrium: You can’t like parties if you don’t like people.
European Journal of Personality, 26(4), 414–431. https://doi.org/10.1002/per.1866
97/104

文献
Dalege, J., Borsboom, D., van Harreveld, F., & van der Maas, H. L.J. (2018). The
attitudinal entropy (AE) framework as a general theory of individual attitudes.
Psychological Inquiry, 29(4), 175–193. https://doi.org/10.1080/1047840X.2018.1537246
Dalege, J., Haslbeck, J. M. B., & Marsman, M. (2022). Idealized modeling of
psychological dynamics. In A.-M. Isvoranu, S. Epskamp, L. J. Waldorp, &
D. Borsboom, (Eds.), Network psychometrics with R: A guide for behavioral and
social scientists(pp. 233–245). Routledge.
Epskamp, S., Borsboom, D., & Fried, E. I. (2018). Estimating psychological
networks and their accuracy: A tutorial paper. Behavior Research Methods,
50(1), 195–212. https://doi.org/10.3758/s13428-017-0862-1
98/104

文献
Epskamp, S., Maris, G. K. J., Waldorp, L. J., & Borsboom, D. (2018). Network
psychometrics. In P. Irwing, D. Hughes, & T. Booth (Eds.), The Wiley
handbook of psychometric testing(pp. 953–986). Wiley.
Epskamp, S., Waldorp, L. J., Mõttus, R., & Borsboom, D. (2018). The Gaussian
graphical model in cross-sectional and time-series data. Multivariate
Behavioral Research, 53(4), 453–480.https://doi.org/10.1080/00273171.2018.1454823
Golino, H. F., & Epskamp, S. (2017). Exploratory graph analysis: A new approach
for estimating the number of dimensions in psychological research. PLOS ONE,
12(6), Article e0174035. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0174035
Haslbeck, J. M. B., & Waldorp, L. J. (2020). mgm: Estimating time-varyingmixed
graphical models in high-dimensional data. Journal of StatisticalSoftware,
93(8), 1–46.https://doi.org/10.18637/jss.v093.i08
99/104

文献
Huth, K. B., de Ron, J., Goudriaan, A. E., Luigjes, J., Mohammadi, R., van Holst,
R. J., ... & Marsman, M. (2023). Bayesian analysis of cross-sectional networks:
A tutorial in R and JASP. Advances in Methods and Practices in Psychological
Science, 6(4), Article 25152459231193334.https://doi.org/10.1177/25152459231193334
Ishikawa, S., Songco, A., Kashihara, J., Sugawara, D., & Hudson, J. (2025).
Verbal expression patterns in cognitive behavioral therapy sessions for children
and adolescents with anxiety disorders: A comparative study between Australia
and Japan. Cognitive Therapy and Research. Advance online publication.
https://doi.org/10.1007/s10608-025-10631-z
Isvoranu, A.-M., & Epskamp, S. (2023). Which estimation method to choose in
network psychometrics? Deriving guidelines for applied researchers.
Psychological Methods, 28(4), 925–946. https://doi.org/10.1037/met0000439
100/104

文献
Isvoranu, A.-M., Epskamp, S., Waldorp, L., & Borsboom, D. (Eds.). (2022).
Network psychometrics with R: A guide for behavioral and social scientists.
Routledge.
(イスヴォラヌ , A.-M.・エプスカンプ , S. C.・ウォルドープ , L.・ボースブーム ,
D. (編著) 樫原潤・小杉 考司(監訳) (2024). 心理ネットワークアプローチ入
門――行動科学者と社会科学者のためのガイド ―― 勁草書房)
樫原潤(2021). 理論構築の観点から紐解く心理ネットワークアプローチの活用上
の留意点 ――松本論文へのリプライ ――心理学評論 , 64(2), 204–223.
https://doi.org/10.24602/sjpr.64.2_204
Kashihara, J., & Sakamoto, S. (2023). Identifying the central components of
perceived costs and benefits of helping peers with depression: A psychological
network analysis using Japanese undergraduate samples. Japanese
Psychological Research, 65(2), 112–123. https://doi.org/10.1111/jpr.12371 101/104

文献
小杉考司(2022).心理学データ解析基礎 ―― RとJASPで学ぶ楽しい心理統計の
世界―― Independently published.
国里愛彦・藁科 佳奈・隅田 昌孝・村口 ゆら・大水 拓海(2023). 横断データに対
する心理ネットワーク分析のチュートリアル 専修人間科学論集心理学篇 , 13(1),
51–67.https://doi.org/10.34360/00013449
Lunansky, G., van Borkulo, C. D., Haslbeck, J. M., van der Linden, M. A., Garay,
C. J., Etchevers, M. J., & Borsboom, D. (2021). The mental health ecosystem:
Extending symptom networks with risk and protective factors. Frontiers in
Psychiatry, 12, Article 640658. https://doi.org/10.3389/fpsyt.2021.640658
102/104

文献
Lutz, W., Schwartz, B., Hofmann, S. G., Fisher, A. J., Husen, K., & Rubel, J. A.
(2018). Using network analysis for the prediction of treatment dropout in
patients with mood and anxiety disorders: A methodological proof-of-concept
study. Scientific Reports, 8(1), Article 7819. https://doi.org/10.1038/s41598-018-25953-0
清水優菜・山本光(2022). JASPで今すぐはじめる統計解析入門 ――心理・教
育・看護・社会系のために ―― 講談社
van Borkulo, C. D., van Bork, R., Boschloo, L., Kossakowski, J. J., Tio, P.,
Schoevers, R. A., Borsboom, D., & Waldorp, L. J. (2023). Comparing network
structures on three aspects: A permutation test. Psychological Methods, 28(6),
1273–1285. https://doi.org/10.1037/met0000476
103/104

Enjoy the
Psychological Network Approach!
※本発表は,科研費課題 (25K00009) の一環で行われました。
※本発表について,開示すべき利益相反関連事項はありません。
104/104