2017.2.3 Evar 1から10年後

syokiken 1,990 views 11 slides Feb 03, 2017
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松波総合病院の初期研修医抄読会


Slide Content

Endovascular versus open repair of abdominal aortic aneurysm in 15-years follow-up of the UK EVAR trial 1

腹部大動脈瘤 腹部大動脈 瘤は確実に拡大し破裂に至る疾患である。 Lancet 1998 , NEJM 2002 瘤径 5.5 ㎝以上、有症状、年間瘤径拡張が 1㎝ 以上は、手術適応。 嚢状瘤のほうが破裂の危険が高い。 喫煙、高血圧、 COPD は拡張を助長する。

EVAR trial 1   Lancet 2005 AAA (>5.5cm) 1252 人をランダムに割り付け 中央値 2.9 年間のフォロー後、動脈瘤関連の死亡者は open 群のほうが 2 倍多かった。 EVAR 群は術後 30 日以降の合併症や再介入が有意に多かった。

The UK EVAR trial Investigators. Endovascular versus open repair of abdominal aortic aneurysm NEJM2010 10 年間の follow 後、両群の動脈瘤関連の死亡率は同等であった。

M ethods 1999-2004 年に UK 37 の施設から集められた 1252 人の患者が対象( EVAR trial 1 )。 60 歳以上で少なくとも直径 5.5cm の動脈瘤があり、 EVAR にも open にも 適している患者。 EVAR 群 626 人、 open repair 626 人にランダムに割り付け。 Primary outcome は全死亡あるいは動脈瘤関連死亡で、 2015 年中旬まで評価され、 ITT 解析が用いられた。 

Findings 背景因子は両群間で差はない。平均 74 歳で 91 %が男性。 平均 follow up 期間は 12.7 年(最大 15.8 年)。 EVAR 群 9.3 死亡 /100 人年、 open repair 群 8.9 死亡 /100 人年( HR 1.11:95%CI 0.97-1.27,p=0.14 )で有意差は認めなかった。 動脈瘤関連死にも差はなかった( 1.1 vs 0.9/100 人年、 HR1.31   95 % CI 0.86 ~ 1.99 p=0.21 )。 ランダム化から 0-6 か月では、 EVAR 群は全死亡が低かった(全死亡  HR 0.61:95%CI 0.37-1.02,p=0.048 、 動脈瘤関連死亡  HR 5.82:95%CI 1.64-20.65,p=0.0064 ) EVAR 群の 8 年後の動脈瘤関連死亡の増加は主に二次的な動脈瘤破裂に関連 して いた ( EVAR 13 死亡 vs open 2 死亡) 。

動脈瘤再治療後の rupture は、 EVAR 群 31 人  open 群 5 人にみられた。 癌関連死亡に有意差はないが、 EVAR 群は 8 年目以降に増加がみられた。

Limitation デバイスが古い 当時 は CT での follow をおこなっていたが、最近はエコーを用いている。 CT での 被曝が癌の増加につながった可能性がある。 EVAR 群は follow にくるが、 open 群は来ない。そのため、 open 群は動脈瘤関連死が過小評価されている可能性がある。

2004 年以降、手術手技や画像検査の機能は向上していて、ステントグラフトは患者にも選択される手術となっている。 しかし 、現在のステントグラフトを用いても大動脈径は拡張し続けており、長期に渡るフォローが必要である。

Endovascular repair of aortic aneurysm in patients physically ineligible for open repair NEJM 2010 AAA(>5.5cm) 、 open repair が不適格とかんがえられた患者 404 人(平均年齢 77 歳)。 EVAR 群、経過観察群にランダムに割り付け。 最大 8 年の follow 。 EVAR 群 30 日死亡率は 7.3 %。 長期的 な follow における動脈瘤関連の死亡は有意に低かったが、総死亡率は両群とも同様に高かった。

まとめ 腹部大動脈 瘤は確実に進行し破裂に至る疾患である。 EVAR の 破裂リスクは長期に続き 、適応症例は限られてくる。
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